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「番外編:亡国の悲劇」とは何だったのかストーリー全容 【黒い砂漠#325】

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🎉イベント黒い砂漠
◎ 「番外編:亡国の悲劇」とは何だったのかストーリー全容


「高級アクセサリー箱II」と「ヴォルクスの助言(+70)」
を手に入れ、大団円を迎えた「謎解き番外編」ですが
亡国の悲劇とは、いったいどんなお話だったのでしょうか。
冒険日誌 – 隠された日誌 – 禁じられた愛
の知識から、ストーリーの全容を探ってみました。

✅ 「番外編:亡国の悲劇」とは何だったのかストーリー全容 もくじ





✅ 「番外編:亡国の悲劇」とは何だったのかストーリー全容

※誤植の疑われる個所や一部の表現は
玄夜の理解にそって手直ししてあります。



終わっていないエマの悪夢

終わっていないエマの悪夢。

クロン城の恨みを慰めたあとも、エマ・バルタリはずっと悪夢に苦しんでいた。
綺麗な服の女性が窓辺に立ち、泣いたり笑ったりするという。
彼女の指には壊れたリングがあり、瞳には血の涙がたまって真っ赤だったらしい。


オリビア・バルタリの遺骨

正体のわからない遺骨。

ホコリだらけで色褪せた繍衣をきた遺骨だ。
風にゆれ、顎の骨が震えて奇妙な感じがする。

繍衣にあるオリビアという名前の刺繍。
顔についた赤くて細い糸がまるで血の涙のようだ。


忘れられた姫

オリビア・バルタリ。

旧バレノス王国の最後の王は息子がいなかったといわれる。
少なくとも公式記録には残っていない。
王国が滅亡し、すでに長い時間が過ぎて憶えている人は少ないが、存命の何人かの老人はオリビア・バルタリという名を知っている。

あの日の地震でバルタリ納骨堂が崩れると、バルタリ家の誰かが隠した遺骨が姿を現した。
その繍衣に縫いつけてある名がオリビア・バルタリだった。
ある冒険者がこの件を調べようとすると、すべての村人が口をつぐんだ。

『あら、ふだん仕事中には飲まないけど・・・ほほ。
ありがとうございます、いただきます。
オリビア・・・本当に美しい名前です。
私の家の納骨堂にある名前、王国最後の姫様でした。
でも系譜にそういう名前があること以外、何の情報も残っていません。
そこまで昔の人でもないのですが、肖像画一枚さえないのです。
そうだ、彼はこの話をするのが好きではないので気をつけてください。』


禁じられた愛 序章

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 序章
– 現代最後のロマンチスト ウィリアム・エンカロシャー著。

『ああ、この話をこの本に収めるのには、心の底からわきあがる恐怖と戦うしかなかった。
だがすべてを知ったとき、このことを記録に残し、後代に知らせるのが私の使命だと気づいた。

わが祖国、偉大なカルフェオンと栄光に輝くエリアン様!

最後まで傍観した私の罪をどうかお許しください。
そして一つだけ憶えていてください。
すべては無邪気な好奇心から始まったけれど、話の結末をしるすことに微塵の後悔もないことを!』

禁じられた愛 中章 I

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 中章 I

わが祖国カルフェオンの鷲が黄金色の翼を広げ、ウサギのようなバレノスはもうすぐ金色の翼にやられるだろう。

あのとき、カルフェオン王の末息子レオナルド・セリック、彼が平和な村フローリン村を休憩のため訪問したとき、小さな好奇心は彼を山の稜線に登らせた。
そしてしばらくするとハーピーの襲撃をうけ、彼は護衛と離れて崖から落ちてしまった。

目の前は真っ白になり、峻厳な父の顔が彼の脳裏に浮かんだ。
どれだけ時間がたったのだろうか。

彼が意識を取りもどしたとき、エリアン様かと思うほどのオーラをはなつ女性がいた。
彼女の名はオリビア・バルタリ。
それがあの二人の出会いであり、恋の始まりだった。

目を覚ましたばかりのレオナルド・セリックは、彼女の膝から起きあがってもいないのに口をひらいた。

『私と結婚してください!』


禁じられた愛 中章 II

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 中章 II

そのときオリビア・バルタリの頬は赤く染まった。
二人の心はすでに一つだった。
二人はそれをきっかけに、たがいの身分も知らぬまま深い恋に落ちていった。
そうして幸せな日々を送っていたそのとき、オリビアは彼が武勇を見せようと馬に乗せた荷物から取り出した鎧の記章を見て驚愕した。
その記章の紋様は、バレノスを脅かすカルフェオン王国のものだった。

目を見開いたオリビアを見たレオナルドは静かに告げた。

『オリビア、どんなことも私たちの愛を止めることはできない。
もしそれが偉大なわが国、国王陛下だとしても。
この世の何よりもあなたがいちばん大切だ。
私はすでにあなたを深く愛している、ぜひ私と結婚してくれ。』

オリビアの忘れられない記憶の欠片。
この幸福な記憶がいちばん悲しい記憶に変わるまで、それほど長くはかからなかった。


禁じられた愛 中章 III

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 中章 III

不幸の種はオリビアに仕える侍女の小さな過ちから始まる。
バルタリ王はレオナルドがカルフェオン出身だときいて激怒した。
王はレオナルドを監獄に、オリビアを宮殿に閉じ込めた。
そして予定されていたセレンディアのドモンガット家とオリビアの婚礼を急ぐ。
だが愛に心を奪われたレオナルドを、誰も止めることはできない。
看守を殺して脱獄した彼は、大胆にも宮の中庭でセレナーデを歌った。

『おお、私の恋人、私の光オリビア。
窓に近づいて私の涙をぬぐってください。
もし私たちの愛が否定されたら、いっそあなたと死を選ぼう。
蜂蜜より甘い唇を持つあなた、どうか私を残酷に捨てないでくれ。
私がまたこの月光の下に立つ日を、また私たちの生活が始まるその日を待ってくれ。』

純粋な愛だというが、王子の身で敵国の姫と密通するのは明白な罪だった。
カルフェオンに戻って来たレオナルドは、親しかった平和運動家であるレハード司祭に事実を告げた。
レハードは、この事実をとても気の毒に思う、二人の愛が実をむすび両国に平和をもたらすことを願う、と彼を慰めた。
後にレハードはレオナルドに、エリアン教の通信使の身分としてオルビアに潜入することを提案する。
彼はオリビアと一緒に王国から脱出し、ケプランに亡命して幸せに暮らせる絶好のチャンスを放棄することはできなかった。

– この苦しみで当時のレオナルドの心境を完全に理解できたとはいいがたいが、行きたくても行けない彼の気持ちを理解するには充分だった。
祖国の大勢の人びとを裏切る覚悟ができたレオナルド。
その境界を越えられなかった私は、次の章の鍵をそこに埋めたことで、その寂しさがわが心をみたすだろう。


禁じられた愛 中章 IV

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 中章 IV

レオナルド・セリック、カルフェオンの王子がついにオルビアに戻ってきた。
彼は今夜、エリアン教団を通じて買収したバレノス兵士の助力で、尖塔に閉じ込められた姫を救うだろう。
そして事前に確保しておいた逃げ道を通り、誰も追うことのできない自身の名馬で、彼女とケプランに向かう完璧な計画だった。

しかし恋に夢中だったせいで、すべてが都合よすぎることを警戒することなく浮かれてしまったレオナルドは、うっかり自分の身分を明かしてしまう。
バレノスとの関係悪化を懸念した通信使はこっそりレオナルドをバレノスに引き渡そうと決め、結局、待ち合わせ場所に赴いたレオナルドを待っていたのは、オリビアではなく彼を捕らえる縄だった。

これだけなら次のチャンスを狙うこともできたかもしれないが、不幸は連続して起こってしまった。
ある兵士の剣がレオナルドの首に突き刺さっている。
犯人は彼を先導していた兵士の一人だったため、他の護衛兵が気づいたときにはもう遅かったのだ。

徐々に冷たくなっていくレオナルドの瞳に、彼を見下ろしているオリビアが映っていた。
服も違い、血まみれだからなのか、彼女は彼のことに気づいてないようだった。
それでもレオナルドは、最期に彼女をもう一度見ることができてよかったと思いながら、幸せな表情で目を閉じた。

『飛翔を夢見ていたカルフェオンの若い鷲が墜死した。
警戒せよ。
肉体の苦しみではなく、愛する女性にこれ以上会えないという心の傷に繋がる。
これを誰もが見られる高所で癒し、霊を慰めよ。
彼の霊を慰める四つの方法のうち、一つが真実の扉に導くだろう。』


禁じられた愛 中章 V

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 中章 V

エリアン教司祭レハード、彼は出世欲の強い人物だった。
大陸に吹き荒れる戦争という狂風に反旗をひるがえす平和運動家として過ごしていたが、これは確かな伝手や後援者を持たない彼が、ちっぽけでもその権力で画策しようとする手段の一つでしかなかった。
ところがある日、かねてより面識のあったレオナルド・セリック王子が彼をひそかに訪ねた。
どうにか参席できた王室後援会の晩にやっと得られた人脈の一つであったが、王位継承序列となんら関係のない末の王子だったこともあり、興味はあまりなかった。
そんな彼が訪ねてきて困惑したが、そのあと彼からきいた話はもっと困惑するものであった。

そして痺れるほど心が躍った。
まさか対峙している国同士の王子と姫が恋に落ちていたとは。
本能的に悟った、これは彼の一生で得られるどのカードよりも良いカードであると。
レハードはこの事実を開戦強硬派のエルン家に密告し、以降、計画を支援してもらえることになった。

エルン家の財力が後押しして暗殺の準備は完璧に整ったが、たった一つの不安要素は暗殺ターゲットであるレオナルドだった。
彼は国境を越えたとたん興奮して身分を明かしはじめ、これに困った使節団は彼を生け捕ってバレノスに渡そうと考えた。
それだけでなく、前もって雇っておいた暗殺者も生け捕りにする過程でレオナルドの剣により死んでしまった。

このままで終わらせるわけにはいかない。
このままで終わってしまったら、ついにまともな後援者一人も探せず、教団の末端司祭で人生を終えるかもしれない。
しかしエリアンの加護は、そのような不安にさいなまれるレハードにもう一度めぐってきた。
彼は王子の護衛の一人として潜入することに成功し、ためらいなく自分の富と栄光のための生贄にみずから剣を突き立てた。


禁じられた愛 終章

レオナルド・セリックとオリビア・バルタリの記録 終章

徐々に冷たくなっていくレオナルドを見つめる二人がいた。
手についた血をぬぐうレハード司祭、いつの間にか尖塔から抜け出し、その隣に立っているオリビア・バルタリ。
「それにしても王子は本気だったようですが、残念です。
こうでもしなければバルタリ王の怒りが、あなたを殺す予定だったのですかね、姫?」

レハード司祭が聞くと、オリビアはにっこりと笑いながら答えた。
「そんなことはありません。
彼がカルフェオンの王子だと知ったとき、私は彼と一緒にはなれない運命だと気づいたんです。
私は彼のことを本当に愛していました。
しかし熱烈な愛のひとときが過ぎれば、私たちは現実に流されてしまうはずです。
私は年老いたドモンガットの妻となり、彼はカルフェオン名家の令嬢と結婚して子供を授かり・・・私のことを忘れ、幸せに生きていくでしょう。
ああ・・・私と一緒でないレオナルドだなんて・・・耐えられるはずがない。
こんなにも愛しているのに。
私たちはいつも一緒にいると約束しました。
それなのに、いずれ約束は破られるのですから、先に罰を与えてもいいではありませんか。
今こうやって私のそばにいてくれる。
どんな姿であっても、私たち二人が一緒にいることが大事なのです。
ああ、レオナルド、これからは何の心配もしないで。
誰にも邪魔されず永遠に愛し合えますよ。」

その後、まもなくしてオリビア・バルタリはレオナルドの心臓を抱いて死んだ。
私はなんとかオルビアから離れてこの記録を書き始めた。
カルフェオンは王子殺害で名分を立て、エルン家を先陣にバレノスを征伐するため進軍している。
いっぽうエリアン教では、バレノス教区の新しい主教としてレハード・メルテナンを派遣するという噂を耳にした。

私はじきに王の追撃隊に捕まるだろう。
かならず後世の誰かがこの記録を見つけ、真実にたどり着くことを願う。 – ウィリアム・エンカロシャー –



玄夜の感想

男は無邪気に夢想し
  女は冷徹に現実を見つめる
国を問わない真理なのでしょうか。
お子ちゃまな玄夜はバッドエンドが苦手です。

けなげに理念を実現しようとする末端の人たち。
己が欲望をみたすことしか頭にない中枢部。

エリアン教団もカルフェオン上流貴族も
権力にぎってるヤツらはクズばかりですわw
いやな事件だったね・・・

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